雨が降ってた去年の秋
東京へ向かう列車と
故郷へ向かう列車が
交わる場所で君と暮らした
思いだし笑いが悲しみの糧
理由のない苛立ち
君のやり場のない悲しみに
見向きもせず泣きながら
アパートの階段を駆け下りた
今でも思っているよ
君の言うことの方が正しいと
でも 正しいだけでは生きて行けないんだよ
あの夜も雨
寂しさを友達にしよう
いつか君と巡り合うために
心の中に一冊の方言辞典をにぎりしめて
君が階段を登ってくる音で
君の今日一日が
わかるようになったころ
肌寒い部屋に花を飾った
君はあまり部屋から出なくなり
そして買ってきた花たちが
寂しく散っていった朝
想い出にもならないまま
アルバムのページだけ増えてゆく
蒼く澄み渡る夜空の
降るような星空の下
酔っ払って星を必死でつかみ取ろうとしていた君
今でも思っているよ
君の言うことの方が正しいと
でも 正しいだけでは生きて行けないんだよ
あの夜も雨
寂しさを友達にしよう
いつか君と巡り合うために
心の中に一冊の方言辞典をにぎりしめて