最終更新日 1999年7月29日

川本真琴

作詞 川本真琴 作曲 川本真琴

くしゃくしゃになってた 捨てるつもりの卒業証書を ねぇ かえっこしよ
はしゃぐ下級生たちに 押されてほどけてしまう指先

かたっぽの靴が コツンってぶつかる距離が好き ねぇ キスしよっか
春の風うらんだりしない桜が 髪に ほら こぼれた

今誰か使ってるの 窓際ならんだ席 こっから見えるかな
「絶交だ」って彫った横に 「今度こそ絶交だ」って彫った
誰も気づかない机の上
あたしたちがそっと息している

桜になりたい いっぱい 風のなかで いっぱい ひとりぼっちになる練習してるの
深呼吸の途中 できない できない できない できない
神様は創りかけて やめてしまった こんな気持ちわかんない ぜんぜん
あたしとあたしの手があなたにふれた時
できない できない できない

知らない人が声かけてくるの知ってたけど あの夕焼けで
友達にまざっていた ただそれだけで あったかくなれたの

だって泣いちゃうと やっぱブスな顔みられちゃうからさ
春の風うらんだりしない 一緒に改札まで歩こうよ

「どこにいこっか」「こっから一番遠いところ」授業抜け出した
もっとスピードをあげて きっつく抱きしめるから
誰も選ばない風に吹かれて
あたしたちがずっと追いかけてた

桜になりたい いっぱい 風のなかで いっぱい ひとりぼっちになる練習してるの
深呼吸の途中 できない できない できない できない
発車のベルが鳴っても 言い出せなかった 今年で一番やさしい風が
あたしの迷ってる一秒前 通りすぎる
できない できない できない

「どこにいこっか」「こっから一番遠いところ」授業抜け出した
『いい思い出化』できない傷を 信じていたい
真っ白に敷き詰められていく
あたしたち新しくなれるの?

桜になりたい いっぱい 風のなかで いっぱい ひとりぼっちになる練習してるの
深呼吸の途中 できない できない できない できない
神様は創りかけて やめてしまった こんな気持ちわかんない ぜんぜん
あたしとあたしの手があなたにふれた時
できない できない できない